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解体工事とは?失敗しない業者の選び方

解体工事とは?失敗しない業者の選び方

家の建て替えやリフォーム、老朽化した建物の撤去などで必要になるのが「解体工事」です。
しかし、解体とはどんな工事なのか、どんな業者に依頼すればよいのか、よくわからないという方も多いのではないでしょうか。
本コラムでは、解体工事の流れから、失敗しない業者の選び方まで、お役立ていただける内容になっていますので、ぜひ参考になさってください。

目次

「解体工事とは?」初めての方でも安心、基礎知識をやさしく解説

解体工事とは、建物や構造物を取り壊し、更地に戻すための工事のことです。
老朽化した家の撤去や建て替え、土地活用のためなど、さまざまな場面で必要になります。
しかし、「解体とはどんな工事?」「どの業者に頼めば安心?」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。まずは、解体工事の基本を知っておくことが大切です。

【木造建物の主な解体方法】
• 手壊し工法
 ・人力で解体する方法
 ・狭小地でも対応可能
 ・騒音や振動が少ない
 ・費用と時間がかかるため、一部で使われることが多い
• 機械解体工法
 ・重機を使用する一般的な方法
 ・作業効率が高く、コストを抑えやすい
 ・騒音・振動が大きいため、近隣への配慮が必要

【鉄骨造やRC造などの解体方法】
強度の高い建物には、以下のような専門的工法が用いられます。
• 圧砕機工法:騒音や振動が少なく住宅地向きだが、粉塵対策が必要
• カッター工法:静かに切断でき、騒音対策が求められる場所に適している
• ブレーカー工法:騒音・振動が大きいが、強固な構造物に有効
• 転倒工法:建物を内側に倒して安全に解体する工法

【その他の特殊工法】
• ワイヤーソーイング工法
• アブレイシブウォータージェット工法
• 静的破砕剤工法
いずれも低騒音・低振動で、特殊な現場や条件に対応可能です。

解体工事はただ「壊す」だけでなく、建物の構造や周辺環境、法律、廃材の処理など多くの要素を考慮して進める必要があります。
そのためには、知識と実績のある解体業者を選ぶことがとても重要です。

解体工事の流れ

解体工事をスムーズに進めるためには、大まかな流れを知っておくことが大切です。
工事には通常1〜2か月ほどかかることが多く、届出や近隣への配慮も必要です。以下が一般的な流れです。

① 各種届出
・建設リサイクル法の届出
一定規模以上の建物は、解体前に届出が必要です。
・建設工事計画届
大規模な解体工事には、工事内容の事前提出が求められます。
・アスベスト除去に関する届出
アスベストが使われている建物は、所定の届け出が義務づけられています。
・道路使用許可申請
工事で道路を使用する場合は、所轄の警察署に許可申請を行います。

② 解体前の準備
・近隣へのあいさつ
工事による騒音・振動などを伝えるため、工事業者が近隣へあいさつを行います。依頼主も同行すると丁寧な印象に。
・ライフラインの停止
電気・ガス・インターネットなどを停止。水道は清算処理のみ行います。
・アスベスト調査
古い建物にはアスベストが使われている可能性があるため、事前調査が必要です。

③ 外構の解体
・庭木・カーポート・塀などの撤去
建物の周囲にある構造物を取り除きます。
・足場・養生の設置
安全確保のため、足場を組み、防音・防塵シートで周囲を覆います。

④ 屋根や内装の解体(手作業)
・屋根材・断熱材・内装の撤去
重機作業の前に、建物内部を手作業で解体します。
・廃材の分別処理
法令に基づき、素材ごとに丁寧に分別します。分別が不十分な業者には注意が必要です。

⑤ 建物本体・基礎の解体(重機作業)
・重機による解体作業
柱や壁、基礎部分を重機で取り壊します。騒音・振動が大きくなるため、事前説明を受けておくと安心です。
・地中埋設物の確認と撤去
古い井戸やコンクリートなどが見つかった場合は、追加費用が発生することがあります。

⑥ 整地・清掃・最終確認
・地面の整地作業
解体後の土地を平らにならします。
・現場の清掃
廃材やゴミを撤去し、現場をきれいに整えます。
・依頼主による立ち会い確認
仕上がりを確認し、問題があればその場で対応します。
・近隣への完了あいさつ
工事直後に挨拶を行います。近隣からクレームがあった場合などの対応もスムーズです。

⑦ 建物滅失登記
・法務局への登記手続き
建物を取り壊したことを登記します。
・必要書類の準備
取り壊し証明書や廃棄物処理証明書(マニフェスト)などが必要です。
弊社にて代理申請も承っております(費用は別途かかります)

こんな業者には注意!失敗しない業者の選方

解体工事は、費用も大きく、周囲への影響もある工事です。
そのため、業者選びを間違えると「思った以上に追加費用がかかった」「近隣とトラブルになった」などの後悔につながります。
以下に、注意すべき業者の特徴と、失敗しない業者の選方をまとめました。

【 注意したい業者の特徴】
・見積書がざっくりしていて明細がない
詳細な内訳がない業者は、あとから追加費用を請求してくる可能性があります。
・極端に安い見積もりを提示する
工事の質が低かったり、必要な届出や養生を省略する業者も。
安さだけで決めるのは危険です。
・契約を急がせる・口約束が多い
書面での契約や説明が不十分な場合、トラブル時の責任の所在があいまいになります。
・産業廃棄物の処理に関する説明がない
違法な廃棄や不適切な処理を行う業者も存在し、依頼主も処罰対象になることがあります。
・会社の所在地や連絡先が不明確
ホームページや名刺に情報がない業者には注意。連絡が取れなくなるリスクもあります。

【失敗しない業者の選び方】
・複数社から見積もりを取って比較する
金額だけでなく、対応や説明の丁寧さもチェックポイントです。
・建設業の許可や解体工事業の登録があるか確認する
適法に営業している証拠です。許可番号の提示がある業者を選びましょう。
・近隣対応や届出の代行などサポート内容が充実しているか
トラブル回避のため、近隣挨拶や法的手続きも業者に任せられるかが重要です。
・過去の施工実績があるか・写真などで紹介されているか
実績のある業者は、経験に基づいた柔軟な対応ができます。
・質問に対して丁寧に答えてくれるか
誠実な業者は、素人の疑問にもわかりやすく説明してくれます。

まとめ

解体工事は、建物の構造や周辺環境、法的手続きなど、幅広い知識と慎重な段取りが求められる工事です。
工法の選定から工事の流れ、そして業者選びまで、事前に正しい知識を持つことが、トラブルを防ぎ安心して進める第一歩です。
特に業者選びは、工事の品質や近隣対応、費用面に大きく関わるため、複数社の見積もり比較や対応力の確認が欠かせません。
当社では、初めての方にも安心してご相談いただけるよう、丁寧な説明と柔軟な対応を心がけております。
また、他社でのお見積もりに不安がある方には、セカンドオピニオンとしてのご相談も承っております。
解体をご検討の際は、どうぞお気軽にお問い合わせください。信頼できるパートナーとして、安心・安全な解体工事をサポートいたします。