解体工事の流れと作業内容をわかりやすく解説!事前準備から必要な申請手続きまで

家の建て替えや土地の売却にあたって必要になる「解体工事」。
でも実際には、「どんな流れで進むの?」「手続きは何が必要?」といった不安や疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
解体工事は、ただ建物を壊すだけでなく、事前準備や各種届出、近隣への配慮など、しっかりとした段取りが求められる重要な工事です。
この記事では、解体工事の依頼手順から実際の作業内容まで、流れに沿ってわかりやすく解説します。
これから工事を考えている方が安心して進められるよう、ポイントをまとめました。
知っておくと安心!解体工事の流れ
解体工事は「家を壊す」だけの単純な作業ではありません。実は、いくつもの手順を踏みながら、安全に、そして近隣へ迷惑をかけないように進めていく必要があります。
ここでは全体の流れをわかりやすく整理してみましょう。
【全体の流れ】
1 見積もり・契約
まずは解体業者に相談し、建物の状況を見てもらって見積もりを出します。
依頼する会社を決めたら契約を結び、工事のスケジュールが決まります。
2 事前準備
ライフライン(電気・ガス・水道・電話)の停止や役所への届け出、近隣住民への挨拶を行います。
3 建物の内部片付け
残っている家具や設備、不要な家財道具を取り除きます。
内部が空になって初めて安全に解体工事を進められます。
4 解体工事開始
防音シートや足場を設置し、ほこりや騒音の対策を行います。
その後、屋根や壁などを重機や手作業で少しずつ壊していきます。
5 廃材の処理・分別
木材、コンクリート、金属などに分けて運び出し、法律に従って適切に処分します。
6 基礎の撤去と整地
建物を支えていた基礎を壊し、土地を平らにならして仕上げます。
7 完了確認・引き渡し
最後に依頼主と業者で現地を確認し、問題がなければ工事完了となります。
解体前の事前準備とは?スムーズな工事のために確認すべきポイント
1.ライフラインの停止手続きをする
電気・ガス・水道などのライフラインは、解体工事前に停止・撤去の手続きが必要です。特にガスや電気は危険を伴うため、各業者に早めに連絡しましょう。
・電気 電力会社に撤去依頼(メーター取り外し)
・ガス ガス会社に閉栓依頼(都市ガス or プロパンで手続きが異なる)
・水道 一時停止または撤去(工事中に散水用で一時的に使う場合もあり)
2.近隣へのあいさつ・説明
解体工事中は、騒音や振動、粉じんなどが発生し、周囲の住民に迷惑をかけてしまうことがあります。そのため、工事前に近隣住民へあいさつや説明を行うことは、トラブルを防ぐうえでも非常に重要です。
通常は、解体業者が近隣へのあいさつを代行してくれますが、施主(依頼主)も同行することで、より丁寧で誠意ある対応と受け取ってもらえることが多く、印象も良くなります。可能であれば、業者と一緒にあいさつ回りを行うことをおすすめします。
3.家の中の残置物を処分しておく
解体工事は建物を壊す作業のため、家具や家電などの中身(残置物)はあらかじめ撤去が必要です。
・タンス・冷蔵庫・エアコンなどを処分またはリサイクル
・物置、カーポートなど外構の処分が必要な場合は業者に相談
解体業者に残置物処分を依頼も可能ですが、追加費用がかかってしまう場合があるので、事前に行った方がスムーズです。
4.アスベストなどの有害物質の有無を確認
古い建物(昭和50年代以前など)の場合、アスベストなどの有害物質が使われている可能性があります。
これがあると、専門処理が必要になり、費用も大きく変わります。
・解体業者による事前調査で確認可能
・調査費や処分費は別途費用になる場合あり
解体工事はどんな作業をするのかをわかりやすく解説
解体工事はただ建物を壊すだけではなく、安全・環境・近隣への配慮をしながら進めていきます。
ここでは実際の現場でどのような作業が行われるのかを順を追って説明します。
① 仮設工事(工事の準備作業)
解体に入る前に、まずは現場を安全に作業できるように整えます。
・足場の設置
作業員が安全に作業できるように組み立てます。
・防音・防塵シートの設置
騒音やほこりが外に漏れにくいように建物を囲みます。
・道路養生
トラックや重機が出入りする部分には鉄板を敷くなどして、道路を傷つけないようにします。
② 建物内部の撤去作業
キッチン・浴室・トイレなどの住宅設備や照明器具や畳、建具など家の中に残っているものを撤去します。
これを「内装解体」や「スケルトン解体」と呼ぶこともあります。
建物の内部が空になることで、重機を使った解体が安全に進められます。
③ 建物本体の解体
重機や手作業で建物を壊していきます。
・木造住宅
屋根から少しずつ壊していくことが多いです。
・鉄骨やRC造(鉄筋コンクリート造)
大型の重機を使い、慎重に崩していきます。
このとき、ほこりを抑えるために「散水(ホースで水をまく)」を行うのも重要な作業です。
④ 廃材の分別・搬出
壊した建物の材料を種類ごとに分けて運び出します。
木材、コンクリートや瓦、金属や配管、プラスチックや断熱材など「建設リサイクル法」に基づき、リサイクルできる資材は再利用されます。
分別をきちんとすることで、環境への負担を減らし、処分費用の削減にもつながります。
⑤ 基礎部分の解体
建物を支えていたコンクリートの基礎も取り壊します。
地面を掘り起こし、基礎を重機で砕いて運び出します。
基礎を取り除かないと、更地として利用できないため重要な工程です。
⑥ 整地作業
解体後、土地を平らに整えます。
新築予定の場合は「地盤調査」ができる状態に仕上げます。
売却予定の場合は、見た目の良いきれいな更地にしておくと印象が良くなります。
まとめ
解体工事は、ただ建物を壊すだけではなく、事前の準備や近隣への配慮、法律に沿った廃材処理など、多くの工程を踏みながら進められます。
流れを理解しておくだけで、不安が和らぎ、スムーズに工事を進めることができます。
とはいえ、実際の現場では思わぬ追加工事が必要になる場合や、役所への届出など専門的な対応も欠かせません。
だからこそ、信頼できる解体業者に相談することが大切です。
イーファインでは、丁寧な事前説明と安心の施工体制で、お客様の大切な土地の新たな一歩をサポートいたします。
「費用はどのくらいかかるの?」「うちの家も解体できるの?」などご不明な点や不安なことがありましたら、お気軽にご相談ください。